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命を落とすスキル

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命を落とすスキル
 
コピーライティングは
本当に危険なスキルです
 
ですから、身を守る方法も
教えて欲しいです
 
言葉を武器として扱う職業にとって
適切な言葉を絞り出すためには、
自分の日常から逸脱する必要があります
 
小さな世界を破るといえばポジティブに聞こえますが
僕たちは必要があって
それぞれが小さな世界を守っています
 
精神作用とは、自衛でもあります
 
言葉に命を与えるためには
反応せずにはいられないくらい
傷づく言葉や
感情を掻き立てるような経験に
ダイブします
 
お試しで、実際にやって見てください
 
あなたが憎いと思っている人を
思い浮かべてください
 
その人に何をされたのか
事細かに、誰にでもわかるように書いて見てください
 
その人が目の前にいたら、何て言われそうですか?
 
例えば職場の人だとします
 
職場で飛び交っている視線、ありますね
上司や成功者に対する嫉妬と羨望
モラハラパワハラ、セクハラ
いじめ、嫌がらせ
舌打ち、軽蔑、嘲り
 
それらを言葉にして見てください
嫌な気分になるはずです
 
多くの人は、
いかに自分が正義だと思っていても
裁判を避ける傾向があります
もちろん、弁護士さんに対する謝礼や
戦い続ける期間が
途方もなく長いから
躊躇してしまうこともあります。
 
でも、裁判を避けたい本当の理由は
裁判で一番消耗するのが心であることを
知っているからです
 
法廷では、憎しみや不幸や悲しみ
正義を奪われた喪失感
これら全てを再び味わい、
言葉にしなくてはなりません
 
何かの事件の被害者となって
正義の申し立てをするときには
もう一度傷つく覚悟で
何もかも捨てる覚悟で
この一念を守るためには
他のことはもうどうなってもいいというところまで
追い詰められています
 
一人で戦う重圧は
計り知れません。
弁護士さんは、その状況を乗り越える
頼りになります
 
同列に語っていいのかはわかりませんが
 
コピーライティングは
心の奥底まで深く意識を沈ませて
感情移入します
トランスと呼ばれる状態にまで
自らを追い立てます
 
その代わりでしょうか
そのようなプロセスを経て出てきた言葉には
魂を救う力があります
 
安全圏で書いたコピーと
命を削って書いたコピーとは
まるで違います
 
利だけで同調させようと思えば
人は利で離れて行きます
 
感情すらも手玉に取ります
 
この世の中のありとあらゆる価値を
捨てていなければできません
 
一歩引いて
お金と欲望、を眺めます
 
誰よりも冷めていて
誰よりも熱い
 
そんなタフネスが求められます
 
勇気ある反論が求められます
 
これからの僕たちに求められるのは
勇気ある反論です
 
反論はマイナスになるどころか
僕たちの孤独な魂を救ってくれる
唯一のアクションです
 
異論反論は、人の記憶に残ります
イエスマンばかりで
飽き飽きしている人
特に偉い人や人気者に対して有効です
 
 
ツイッターが変わらず人気なのは
毒があるからです
ある意味
人の心に残るのは
異論反論遊論です
 
言葉が魂を削る技法を学ぶ
 
ある本で読んだのですが
「褒める」とは
相手が自負している部分を上手に見透かすことが肝心です
最初から褒めてご機嫌を取ろうとしていると
その態度が言葉にもすぐに現れます
 
英語では、実態のないことを、ネモはもないことを褒めることを
flatteryという単語を使って表します
 
一方で実態のあることを褒めることをcomplimentと言います
阿諛追従と心からの賛辞は
似て非なるものです
 
言葉と魂の関わりをよく知り
よく距離を取ることで
 
コピーライターは生きもすれば死にもします
命を奪うことも救うことも方法一つだと知った今、
 
僕はコピーライティングを学ばずにはいられなくなってしまいました
 
もっと命を守る方法が知りたいです
 
今日もお読みいただきありがとうございます