copywriter-住職’s blog

copywriterをやっている住職のブログです。

社会の闇は 僕たちが絶望するほど深くはない

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社会の闇は
僕たちが絶望するほど深くはない
 
仙人さんは
発展途上国でボランティアをしていた人です
そして、人生の一時期には
文明を避けて
電気も通わないところで数年暮らしていたそうです
その人が語る社会の闇は
僕らの想像を絶するものなのかな
と思っていたところでの今回のテーマは
 
社会の闇です
 
xーjrコピーライターA級レベル第16話を聞いて
大変興味深かったところをシェアします
 
腕の無い子供は、顔に止まったハエを追うことができないんですよ
 
そんなボランティア団体での経験談を語っていた人が
どれだけ世界を熱っぽく見ているんだろうか
 
 
様々な質問が寄せられました
 
貧困と飢えの暴力はどうやって解決できますか?
 
経済的格差をどうやったら解消できますか?
 
政治家の汚職はどうしたらやめさせられますか?
 
臓器売買ってどうやってやめさせられますか?とか
 
移民の大規模な受け入れはどうすべきでしょうか?とか
 
原子力とクリーンエネルギーはどうやってバランスを取っていくべきでしょうか
 
安楽死の受け入れはどう変わっていくか
 
天災を生き延びる方法
 
高齢者ばかりで年金や医療費はどうしたらいいですか?
 
少子化対策には何ができますか?
 
ブラック企業の実態は国力を下げていくのではないでしょうか?
理想はすごくわかるんですよ
でも、こういった質問をする人は正直言って現実が見えていない
そう言いながら
一つ一つに答える仙人さんの言葉には
僕はいい意味で期待を裏切られ続けました
 
 
 
仙人さんによれば
 
私利私欲にまみれた政府なんて当たり前です
 
逆に、私利私欲を求めていない政府があったら
それを教えて欲しいです
 
政治は安心安定することが優先順位なのではないんですよ
汚職をしない政治家なんか、居てもどうってことないんですよ
 
何にも変わらないし、国の利益にもならないですよ
 
政治はどうしたら良いか
政治をワクワクするほど面白くすれば良いんですよ
 
政権に対して何を求めたら良いのかなって考えると
 
政治家って暇なんじゃないですか?
国民も毎日が面白くないし、政治家も毎日が面白くない
 
ですから、政府や政治家をどうこう言う前に
 
国民が現実に対してハラハラドキドキするかどうかなんですよ
 
枠組みから出て世界の視野を持った人たちが
政治を語って居ないですよね
 
社会工学の内側から出られていないですね
 
みんな優先順位を問題解決ではなくて
倫理から考えて居ますよね
 
 
社会問題を考えるときの重要なマインドセットして
 
倫理と思考は分離して考えなければならない
 
のです
 
世界の闇って
現在の世界を成り立たせている構造そのものです
 
それならば社会工学を変えればいいのです
 
そして問題解決には色々なレバレッジを効かせればいいのです
 
よく
歴史のなぜは
お金の流れを見なさい
 
世の中の理不尽は
誰が一番利益を得ているかで
謎が解ける
と言う歴史学の一派があります
 
仙人さんにとっても、お金の流れは問題解決の流れです
 
臓器売買とか
武器商人の暗躍とか
製薬会社の利益を守るための医療とか
 
 
お金の流れで起こっていることを犯罪と呼び
害悪、悲劇と呼ぶのであれば、それを禁止しても
規制しても、やめさせようとしても、悲劇は終わりません
 
それならば、それ以上の収益システムを作り上げたりして
犯罪を生み続けている、そのお金の流れを変えてあげれば
自然と悲劇は終わるのです
 
もちろん、新たな問題が起こるかもしれませんが
問題解決にはなっています
 
一見めちゃくちゃを言っているように聞こえますが
まず、倫理や道徳を抜きにして
起こっている問題の根っこにあるものを探します
 
なぜそこにお金が注ぎ込まれるか
それは今の世界にとって解決したい不安や恐怖があるからです
 
 
僕たち一人ひとりにとっても
どうやったら世の中にはびこっている不正義や
混乱をなんとか出来るのか
 
とっても感情を揺さぶられる問題です
 
しかし、今のシステムそのものが問題解決のシステムなのだと
まず理解しないことには
 
新しい社会工学は打ち立てられません
 
資本主義や現在の貨幣と流通システムには
問題を生み出しているのと同時に
実際に問題を解決してきたシステムです
 
 
表面に出てきた社会的不平等や
不正義を憂えて
 
目の前に与えられた環境や
資源を用意してくれた人や
労働者に対して感謝を忘れること以上の
害悪はない
のかも知れません
 
目に見えている社会問題よりも
目に見えていない
みんなが問題視していない社会位問題の方が
問題です
 
そんな世界と問題解決のシステムに対する無知が問題なのであって
個々の企業や個人、国家を敵視し憎んでも
それは無知による問題のすり替えなのかも知れません
 
人の認識と判断に感情を波立たせる前に
僕たち一人ひとりが正しく認識し
正しく判断できる才能を伸ばす教育こそ
 
人間は根底から高められるべきです
 
 
今日もお読みいただきありがとうございます
 
 

 

したい苦労が出来る時代へ

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もう、教育政策には期待できません
 
コピーライティングについて
仙人さんに質問です
 
仙人さんは
ソフトパワーを身につけたライターの存在を
強く意識しています
 
ソフトパワーとは以前もお話ししましたが
国際政治学者のジョセフ・ナイさんが提唱下言葉です
 
感情に訴える能力
コミュニケーション能力
ビジョンを明確にする能力
人間の自由裁量で
でも決まってしまう影響の力をソフトパワーと言います
 
ハードバワーは法律や軍事力、経済力などの
個人に自由裁量のない、強制力のある影響力です
 
 
そしてハードパワーとソフトパワーとを
関係させる能力を
スマートパワーと名付けています
 
組織としての大学が崩壊した後、
研究者は大量に路頭に迷うこととなります
でも、スマートパワーの真の担い手である研究者は
その才能の落ち着き場所を得られません
 
そして選択する能力もありません
 
僕が仙人さんに期待している要因の一つに
研究者にアントレプレナーシップを教育する発想から
逆転した発想があります
つまり、起業家を研究者にするという発想です
 
もう、国家主導の教育政策に期待は出来ません
 
 
メディアアーティストで実業家、大学教員である
落合陽一さんが4年前のブログをツイートしていました

 

日本のITが永久にアメリカに勝てない理由

と題していて
当時シアトルでマイクロソフトの研究所の職員として研究していて感じたことを
書いていました
今回の要点をまとめると,日本のITが勝てない理由には,大きく分けて2つ
  1. 種がない(技術シーズとそれを育む人的環境が弱い)
  2. 畑もない(ベンチャー生態系が弱い)
世界レベルのアイデアがあるのに
そのアイデアを突き詰めて行く資金が
研究にも、研究者にも注がれないことをタネがない
と表現していました
日本風モノ作りでチームワークが中心となる車や電化製品といったプロダクトと違い,ITという名前の通り,アイディアや知性がプロダクトに与える影響が大きいこと,そしてそもそもそれは少数の優秀な知的エリートによって生み出されることが多いという点です.人的資源がとてつもなく大切な分野
 
アメリカのIT系の学生は普通にキャリアアップとして博士号をとりにいきます.
そして,卒業後は様々な企業で高待遇で働くか技術シーズを用いて起業するというオプションを得ます.
若くてフレッシュな博士のもたらす技術シーズは様々なところで非常に求められています.
つまり,博士に進学し,研究経験を積むことが産業界からも強く求められている訳です.
 
しかし,日本ではあまり,そうではありません.
「博士は長く勉強した人」くらいのイメージしかなく,
特定技術分野に置ける即戦力というイメージよりは,
長く勉強したおかげで,社員教育が徹底しにくくなっている人というイメージの方が強いんじゃないでしょうか
海外の転職文化と日本の企業文化が異なるのは言うまでもないことですが,ITという産業の特性上,知性ある即戦力を生かしていかないと,うまいサイクルを引き起こせないのではないかと危惧しています.
また研究経験のある博士学生をコンサルティングファームがよく雇用する話は有名ですが,研究は本質的にITの素養が身に付く分野(コンセプト立案,小さい実行,速いサイクル,価値の説明)なので,もっと研究分野からIT系へのキャリアパスを明確化するのが,日本のIT産業を育てていく長期的な見通しになるんじゃないかなと思います.
 
4年がたった今も
現状は全く変わっていません。
これは、仕方ないのです
もう変わらないのです
 
話は変わりますが
 
サンクチュアリという漫画を読んだことがありますか
 
僕は大学生の時に読みました
 
これ読むと、アツくなるよって
友達から勧められたのですが
読んでみて
ショックを受けました
 
カンボジアのクメールルージュによる政変では
国内の政治家や学校の先生などの知識人、
外国人の技術者や報道関係者らも
御構い無しに皆虐殺されました
 
生き延びた
日本人孤児2人が
日本に帰ってきてから
それぞれ
政界のトップと裏社会のトップを目指して奮闘し
やがて日本の政治を変えるというストーリーです
 
政界のトップに君臨するのはわかるとして
裏社会を一つにまとめてどうするのか
 
ネタバレになりますが
 
華僑に見立てた和僑という組織として
海外に経済的拠点を作りる目的を胸に
集団で日本を出るのです
 
もともと裏社会に生きている人々は
 
資格を持っていないとか
品行が悪いなどの理由で
社会からつまはじきにされて、
自信と誇りを失った人たちです
 
お金と暴力に疲れ切った人たちが
もし、自信と誇りを取り戻したら
彼らはお金や暴力に支配された生き方を
かならず変える
という信念が
サンクチュアリの主人公にはありました
 
 
研究者ではない僕たちも
学び、進化することを喜ぶことができます
 
知識を身につけること
社会に有益な創発をすることは
誰にも制限はありません
 
学ぶ意義を見つけるからこそ
僕たちは学ぶのです
 
誤った教育政策によって
義務教育やその後の教育機関
学ぶことが嫌いになった人たちが
たくさんいます
 
社会に出ても、
暴力やお金に支配された生活をしています
 
僕たち一人ひとりが
自分の才能や個性に目覚めたら
 
サンクチュアリの裏社会の人たちのように
一人ひとりが変わると思います
 
もちろん、研究者の勉強量はすごいものです
いきなりキャリアチェンジできるほど甘くはありません
 
でも、それは
AIによって可能になりつつあります
 
以前よりも少ない時間で基礎的な学問や
情報処理能力は身につけられます
飛躍的にアップした能力で
 
あらゆる経験をして
ステージアップしていける世の中になります
コピーライターはその先兵だと
仙人さんは言っているのです
 
条件さえ整えば
僕たちは誰もが起業家です
条件さえ整えば
僕たちは誰もが研究者です
そして、社会に有益なことが
誰にでもできるのです
 
楽に成功するとかではなくて
したい苦労が出来る
 
人生のステージアップには
いつでも研究者として学ぶ楽しみを取り戻して
また仕事に没頭する時間が交互にあってもいいのです
 
 
今日もお読みいただき有難うございます

救世主も最初は破壊者

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業界の破壊者から救世主へと転身
 
革新的な事業を展開する経営者につきまとうのが
価値の破壊者という汚名です
 
何百万という楽曲に合法的にアクセスできるようにしながらアーティストへ報酬を支払う
というビジョンの途中では
実際に、多くのアーティストとのトラブルがありました
 
理想的な音楽業界のプラットフォームとなるために
アーティストに不利益を与えたことも認めつつ
 
それでも現在進行形で、
 
100万人のアーティストが才能で生活できるようにするためのハードワーク
を作り上げようとしている
 
スポティファイ社のCEOである
ダニエル・エクさんです
 
2017年、音楽業界でもっとも影響力のあるビジネスパーソン100人のリストで
トップに名前が出てくるエクさんは
音楽業界を衰退させたと言われる、音楽作品のフリーダウンロード
コピーと戦っています
 
音楽業界全体の売上高は1999年から2014年までに40%減ったそうです
 
一方で、スポティファイは有料会員7100万人を抱え、
円にして1兆円以上をロイヤルティーとしてアーティストやレーベル、
パブリッシャーに支払ってきました
 
アーティストの知的財産を守ることは
アーティストが受け取るべき報酬を守ることです
 
そして、そのモチベーションが質の高い音楽への創作を
約束してくれます
 
音楽業界のあるべき姿を模索しているエクさんに
全世界の音楽愛好家から
期待が集まっています
 
最初に提案したのはフリーミアムです
フリーとプレミアムとの考え方を合体させた言葉が
 
フリーダウンロードを容認しながら
プレミアムサービスの方が楽しめる、ストレスレスであるので
フリーの領域の住民をプレミアムに導き、徐々に移住させて行く
ビジネスモデルです
 
基本的なサービスや製品は無料で提供し、
さらに高度な機能や特別な機能については料金を課金する仕組みです
 
そして、無料ダウンロードをするプレーヤーに対しては
その人の行動情報をAIで集積します
 
利用者の好みを察知して、
多角的な方向からの提案やコミュニティへの誘導ができるようになりました
そのレコメンデーションも他社にはない強みだと語ります
 
現在、世界のメディアコンテンツ消費の約半分は、音楽です
 
 
「みんな1日に約3〜4時間は音楽を聴いている。
これは、ものすごい量の音楽だよ。」

でも音楽産業に目を向けると、世界の規模は(2015年が)1500億ドルで、それほど大きな利益を生み出していない。一方で、世界のテレビ産業は、1兆ドル規模と巨大市場なんだよ。だから、僕は、「世界でコンテンツ消費の50%を占める音楽が、ほんのわずかな収益しか上げられないことは、問題じゃないか?」という疑問を抱いてしまうんだ。

 

僕たちは、アーティストがファンとつながる、新しいモデルを作ることが重要だと考え、そのためにベストを尽くしている。ファンとのつながりを付加価値として、クリエイターたちに収益化のチャンスを拡げたい。

クリエイターの利益確保を重要視しつつ
でも、過去の閉鎖的なコンテンツ配信では立ち行かなくなることを見越しています
 
これまでにない、新たな音楽業界を作り、
アーティストも移住させたいんですね
 

僕たちは、エクスクルーシブな配信は、アーティストにとって有益じゃないと考えている。理由はいくつかあるけれど、今の時代、アーティストは好むと好まざるとに関わらず、ネット上のあらゆるサービスで音楽が流通されるから、単一のプラットフォームでわざわざ配信する価値が薄れてしまうんだ。

音楽は可能な限りすべてのプラットフォームを使って広く配信するべきだと思う。それぞれ異なるオーディエンスがいることを忘れてはいけない。Spotifyではアーティストが安心して使える「包括的」な方法を実現したい。



Read more: https://www.excite.co.jp/News/it_g/20161021/Gizmodo_201610_spotify_daniel_ek_interview.html?_p=4#ixzz5OI4hWHGM
 
ビジョンにむかいながら
そのプロセスに起こる問題に立ち向かうエクさん
 
これからも目が離せません
未来のビジョン経営の組み立て方は
こちらから学んでください
僕たちにはもっと多くのダニエル・エクが必要です
 
今日もお読みいただきありがとうございます

 

サングラスをかけるように、耳に補聴器を

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誰もが補聴器をつける時代へ
 

ReSound LiNX

という商品があります
 
 
補聴器とは聞こえ方を制御するものです
 
微細な音を拾って、聞きとりづらさをサポートする
という従来の補聴器の基本な機能を引き継ぎながら
 
聞き取りやすさをアシストする機能で
音の聞き取りに不自由を感じない人にとっても
日常で使用するメリットを感じやすいものになりました
 
音質はアナログ
 
ReSound Smartというアプリを使うことで
 
iphoneに連動して
ボリュームや基本設定などを操作します
環境の変化に対して手動で対応することができる
というメリットがあります
 
Live Listenモードを使うとiPhoneがマイクとして機能して
よりスムーズに会話ができるそうです
 
カリフォルニア州カストロバリー在住の聴覚学者、Ken Smith博士が開発しました
 

ワイドダイナミック・レンジ・コンプレッションシステム

これで音量の調整もiphoneの操作で可能です

 

ReSound Smartというアプリでは、

さまざまな場所の補聴器の音量、高音、低音の設定を調節できます。

好きな設定が見つかったら、「場所を追加」ボタンを押すと、

その場所にいる次回の設定がアプリによって記憶されます。

 

音声理解と
方向感覚の敏感性が高まります
 
レストランモードにすると
周囲の雑音が少なくなり、
直接の会話にフォーカスするようになります
 
 
騒音下でも会話が聞き取りやすくなったり
うるさい環境でボリュームを下げて聞くように
耳から自然に入ってくる情報の質と量を制御できます
 
聞き取るのではなく、環境対応するというコンセプトが
新しいと思います
 
目的に応じてオペラグラスやサングラスをかける感覚でしょうか
 
指向性マイクによって
講演会や、演奏会であれば、
演台の方に聞こえ方をフォーカスする設定ができます
聴覚の望遠機能です
 
ノイズのある環境であれば
デジタル雑音制御機能で
ノイズをカットしてくれます
 

信号とノイズが混在しており

デジタル雑音抑制のアルゴリズムが有効な状況では、

重要な信号のポジションに基づいて、

指向性マイクが信号対雑音の比をさらに改善するそうです

 
見苦しいものとか
障害を感じさせるものから
 
補聴器がハイセンスなアイテムになります
耳の遠くなった老人や
聴覚に障害のある人だけが使うものではなくなります
 
聞き取りやすさを追求することで
パフォーマンスを向上することができそうです
 
 
 
 
今日もお読みいただきありがとうございます

 

システム化は一番最後

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システム化は一番最後
 
システム化は一番最後にするべきなんですよ
 
仙人さんのマインドセット
ハッと気づかされた一言です
 
企業の運営で、システム化されていると聞くと
スマートなイメージがあります
 
スマートな経営と聞くと
一切の無駄を省いた
本当のレバレッジだけ
というイメージがありますよね
 
ステマティックにすれば上手くいくという
イメージがあります
人間の肉体や宇宙はとてもスマートにプログラムされていて
ステマチックだとか
 
日本の官僚機構は、無駄がないシステムで動いているとか
 
キャッシュフローをシステム化して
理想的なライフスタイルを構築しましょうとか
 
しかし、
本当のレバレッジはテストした後に分かる
ものです
 
答えありきの世界では上手くいくのですが
現代の世界の動きに合わせて
常に正解はありません
 
時代や価値観に合っていない論理を中心に
システムを作っても
結果の出ないものばかりが生み出されます
 
そんな時代に
頼るべきものは
アートから学ぶ経営感性である
書かれた本があります

 

世界のエリートはなぜ 「美意識」 を鍛えるのか? - 経営における 「アート」 と 「サイエンス」

 
これまでのような 「分析」 「論理」 「理性」 に軸足をおいた経営、
いわば 「サイエンス重視の意思決定」 では、
今日のように複雑で不安定な世界においてビジネスの舵取りをすることはできない
 
他の人と同じ答えを出すには
システム化された理論や形式はとても頼りになります
 
しかし、今日のように世界で沸き起こる自己実現消費という時代には
多様な美意識を身につけておくことが
最大のレバレッジになる
と語ります
 
美意識を鍛える方法の一つが紹介されています
アート作品に触れ「見て、感じて、言葉にする」訓練です
 
直感から新しい論理を導くことで
レバレッジを見つけるのです
本文より
 
結果的に大きな業績の向上につながった「優れた意思決定」の多くが、
直感や感性によって主導されていたという事実によって私が伝えようとしているのは、
決して「論理や理性をないがしろにしていい」ということではなく、
「論理や理性を最大限に用いても、はっきりしない問題については、意思決定のモードを使い分ける必要がある」
ということです
 
過去の失敗の事例や成功の事例
その積み重ねが官僚主義や法律や企業の経営システムを作り上げてきました
 
現実に起こっていることを説明するのに
過去の正解を分析、整理したサイエンスの他に
 
未来の可能性を想定したアートを加える提案をします
ミンツバーグによれば、経営というものは「アート」と「サイエンス」と「クラフト」の混ざり合ったものになります。「アート」は、組織の創造性を後押しし、社会の展望を直感し、
ステークスホールダーをワクワクさせるようなビジョンを生み出します。
「サイエンス」は、体系的な分析や評価を通じて、「アート」が生み出した予想やビジョンに、
現実的な裏付けを与えます。
そして「クラフト」は、地に足のついた経験や知識を元に、
「アート」が生み出したビジョンを現実化するための実行力を生み出していきます
 
システムを構築するには
サイエンス
クラフト
アート
 
これらを学んで自らの芸術や哲学を作る
ここにこそレバレッジが見いだせそうですね
 
芸術と哲学には3つの学びがあると著者は言います
コンテンツ、プロセス、モードです
 
コンテンツは芸術家や哲学者が何を疑い、世界をどう見ているのか
の問題提起と主張です
 
プロセスは、芸術家や哲学者にとってその主張をする背景や
動機、さらには持論や作品を展開するときに得られた気づきや出会い創発です
 
そしてモードは、芸術家や哲学者がどういう商品を社会に提供したのか
その具体的な歩みと挫折です
 
僕たちは、自分の価値観や世界観、美意識、成功に対するビジョン
それらをもう一度芸術家や哲学者の審美眼から磨き直し
 
試行錯誤して
本当のレバレッジを見つけたいですね
今日もお読みいただきありがとうございます

人間の建設

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アウフバウトレーニングを知ってますか
アウフバウとは建築するという意味で
aufbauen アウフバウエン
組み立てていくという動詞から
体幹や下半身にある
基礎的な動作を支える筋肉に直接働きかける
トレーニングを指します
大地と平行に寝たままの姿勢でおこなることが多く
スポーツ科学先進国であるドイツで提唱され
スポーツ選手のリハビリにも使われるトレーニングです
 
どういう効果があるかというと
股関節の可動域が広がったり
柔軟性が強化されたり
足の回転数が増したりします
 
このアウフバウは建設という日本語で意味されますが
力の論理であるところとは
違う論理を持っています
力の論理ではうまくいかないところを
人間の主観的な作用によって変化させようという
意思の力を内側に含んでいます
時には構築不可能な建造物であっても、そのプロセスの中に
建設は成り立つという考え方です
 
そこで、歴史や文化を表す言葉として
アウフバウはよく用いられます
 
僕たちの関与している時代や歴史、経済、政治
それはゼロから作り上げられたものです
一つ一つを確認することもできない
途方も無い過去の事実の積み重ねです
 
その事実を知らなくても機能している反面
その事実に深く制約されてもいます
 
意識的に抜け出すことができない迷宮として
文化というものがあります
でも、その中で何かを付け加えたいという意思があり
何かを作っていくという行為全体を
コンテクスチュアル・インテリジェンスを含めて
建設という言葉で表します
 
経験ではなくて真実
 
この違いを表している逸話があります
田辺元さんの文章からお借りします
 
昔は親が子に泥棒の技を教えたものでした
 
ある泥棒の親方がいたが、都市をとってきたので、息子が修行していかねば
食っていくことができない事となった
そこで息子は親父に泥棒の商売を教えてもらいたいと頼んだ
すると親父は息子を連れて金持ちの家に垣根を破って忍び入り
立派な着物の入っている大きな櫃を開けてその中の衣類を盗むために息子を入らせてから
蓋をして錠をかけ、そして自分垣根から外に出てその家の玄関を叩いて
「泥棒が入った、泥棒が入った」
といって家の人を起こした
息子は騒ぐと見つかるし、と言って黙っているとそのまま飢え死にせねばならなくなるので
実にけしからぬ残酷な親父であると恨んだ
これは我々がどうにもならないところに落ちたところである
そこで何にもできずに何もしないでいては泥棒になる資格もない
ところで息子は櫃の中でネズミがものを噛むような音をさせた
するとネズミがいるというので女中が手燭を持ってきて蓋を開けたので
彼は女中の燈りを決して逃げた
泥棒だというので家の人たちが後をおうと
大きな石を井戸に放り込んで、家の人が逃げられなくなって井戸に飛び込んだのかと思って
井戸の周りに集まって騒いでいる隙に逃げ帰った
そして父を詰ると、父は
「それは大変結構だ、それで一人前になれた」
と言ったという
 
どうにもならないところから、初めて自由な働きが生まれてくる
それが建設という言葉に含まれているのではないでしょうか
 
 
今日もお読みいただきありがとうございます
 
 

 

おもてなし を単なる感情労働にさせないために

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おもてなし
を単なる感情労働にさせないために
考えるべきこと
 
魅力とは力です
 
強制力のない力で
理解し合う力です
 
日本のマンガを見て、日本に来てくれる外国人のことを
もっと真剣に考えましょう
 
というテーマでx-jrA級レベル第15話の一部をシェアしたいと思います
 
日本の木造建築を見るために、京都にきてくれる外国人に対して
歩いはサッカーのワールドカップの遠征に、
オリンピックの応援団にとっても
 
日本人が国際社会で注目される機会には
 
クールジャパンとか
おもてなしという言葉を
 
よく聞く様になりました
 
意地の悪い言い方かもしれませんが、
 
単なる感情労働になっていませんか?
 
結果的に
日本の文化を知ってもらっているでしょうか?
 
日本の立場が国際的に評価され、一ミリでも有利になっているでしょうか
 
 
 
それは、本当にソフト・パワーになっているか?
という問題提起が今回の講義にはありました
 
 
ソフト・パワーとは
1990年に国際政治学者のジョセフ・ナイさんが提唱した言葉です
時代の変化とともに
パワーという考え方のあり方が変わっていくものですね
太陽の光や自然の力をパワーとしていた一次産業が中心の時代から
武力行使をする様になった集団の時代が訪れました
 
土木工事などで流通や移動の革命が起こって
集権という権力が出来上がると
法律や印刷物の力パワーが恐れられました
 
中東革命では、ラジオなどの伝染力がパワーでした
テレビやインターネットの情報革命は共産主義革命を破壊しました
 
その様な技術革新を経て現代
国際構造を取り持っているのは軍事力や経済力です
 
ナイさんは、冷戦後のアメリカを擁護しました
 
一国家の支配力は軍事力や経済力の行使だけでは止まらない
国境を越えて人々を惹きつける力をすら持っている
魅力と正当性、信頼性の競争こそが
これからの軍事力や経済力の競争の裏で展開する
国家を超えた力である
ことを印象付けました
 
パワーと聞くと、僕たちが一般的に考えるのは
権力からの強制や報酬ですよね
 
 
報酬は法的な約束で、脅迫や剥奪といったものです
こういったハード・パワーの行使がある一方で
 
魅力とか吸引力といった力が
これからの国際社会では支持されると同時に
影響力を持つだろう
というマーケット主導の考え方が
ソフト・パワーです
 
文化が持っている影響力を最大限に評価する、
人を成長させて、繋がりを強化するなど
 
マーケティングの視野で見る時代になりました
 
マーケットで回収不可能な力は
無駄遣いです
とは言いませんが
どの様に伝わっているかのシュミレーションを
考えているでしょうか
 
アプローチや発展性を真剣に考えるポイントが訪れています
 
実際に異文化と接触する現場で起こっているのは
従業員の感情の消耗です
 
外国人と接すれば接するほど
外国人が嫌いになる人もいるでしょう
 
コミュニケーション不足
 
とばかり言われますが、
言葉が通じないのは当たり前です
 
そんな袋小路に
素直でやる気のある従業員を追い込む以前に
 
国際的影響力、視野を考慮した商品力と
広告力を強化する方が
はるかに現実的です
 
 
ソフトパワーの源泉は3つです
 
1、文化そのものの価値
2、政治的な価値
 
そして、この源泉をどの様にして
パワーとして行使していくか
 
そのマネジメントがフォーカスポイントです
 
例えば1、文化
であれば
そのポテンシャルは2つに分かれます
高級文化と大衆文化は絶対に一緒にしてはいけません
価値のベクトルが逆です
例えば美術、エリートの教養などの高級な文化は
大衆文化の様に
広く普及させたり、親しみやすくさせると
価値の下落を引き起こします
十分な報酬を決めて上げなければ職人の質も保てなくなります
 
それらの文化は
自由貿易、自由市場、民主主義下で生まれた文化ではないのです
ですから、いきなり世間に出す前に準備が必要です
 
2、政治的な価値
3、政策に魅力があるか
 
国家のブランド指数も
どんな魅力的な政策も
 
民度が高くなければ実効出来ないことを考えても
 
個人のレベルではどうにも出来ないと諦めるのが
国際政治学なのではありません
 
感情に訴える力も
魅力ある人材となるビジョンも、教養も
 
それをマネジメントする力に気づくことも
ソフトパワーを考えることから生まれてくるのではないでしょうか
 
今日もお読みいただき有難うございます