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期待外れに生きることが恩返し

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期待外れに生きることが恩返し
 
 
期待をかけられるのは、鬱陶しい
 
人の為を思ってやっていることなのに
 
ある時は迷惑がられたり
 
ある時は喜ばれたりして
 
なんでかなって思いませんか
 
子供の為に我慢しても
誰も感謝していません
 
パートナーも恩返しとか考えていません
なんとかの日に、スーパーとかデパ地下で
お惣菜セットを買ってくれば良いと思ってます
 
 
大抵の人は
自分の中の辻褄が合えば
それで良いのです
でも、それで良いのでしょうか
 
逆に
僕たちが
親にかけてもらった恩は
どうやって返したら良いでしょうか
 
かけてもらった時間で考える人
行為をお金で換算する人
親の望むことをする人
喜ばせることが大事だと考える人
親への恩返しは、自分の子をしっかり育てること
色々あるでしょう
 
恩を返すという前提で考えて行動しているのですから
程度の差はあっても
どれも誠実な態度だと思います
 
でも、本当に恩返しになっているのかどうか
誰がチェックしてくれるんでしょうか
単なる自己満足なんじゃないですか?
と言われたら
どう答えますか
 
恩なんて、感じた通りに返せば良い
恩を感じないやつだっているんだから
返そうと思ってるだけでも、自分はまともな部類に入るし
立派だろう
と思っている人が大半だと思います
 
そんなことを言われるくらいなら
真心をジャッジされるなら、
最初からやらないよ
と怒ってしまう人が多いでしょうね
 
 
かけた情けは水に流せ 受けた恩は石に刻め
 
スーパーボランティア尾畠春夫さんが
インタビューに答えた言葉が深いです
 
情けはブレます
恩はブレません
 
 
僕たちは恩返しという善意を持っても
ちゃんと人生の計画の中に入れておかないと
実現ができません
 
恩を受けるのは
人生の予想外のことです
 
自分の力量が足りなくなったり
弱い立場にある時
助けが欲しい時
 
人生では予め予定していません
 
予定していないことに対して
応えなければならないのですから
恩とは考えれば考えるほど
厄介です
 
最初から人生で計画していなかったこと
必要としていないことを
無茶振りされたわけです
 
あの恩も義理も返さなければならない
これが人生にくっついてきます
 
後から人生にくっつけた親切の義務と言いますか
 
後から必要が生まれた恩返しは
残念ながら実行されません
 
いつの間にかブレてしまいます
 
元々人生の計画や価値観の中に入れた目的と
一致していなければ
僕たちは恩返しは出来ないのです
 
人生の目的と恩返しが一致する価値観で生きること
これが本当の恩返しであると教えるのが
 
このかけた情は水に流せ
受けた恩は石に刻めという言葉の
本当の意味です
 
 
論理的な判断をする人は倫理的な話をバカにします
論理的な判断をする人はリターンと
パワーバランスを良く見ています
 
自己犠牲的な話なんて嘘くさく、
恩は余裕があったら返してあげても良いか
くらいのものです
義理を感じても、感じなくても良いという理由を後付けします
 
 
一方で倫理的な判断を重んじる人は
論理的な人の言葉を冷たく感じます
 
正義感や義理人情を判断の基準にするので
自分がしたのと同じことを相手にも求める傾向があります
それがないと報われない
アンフェアだと考えます
 
どちらも社会的にも人間関係にも
残念な結果にしかなりません
 
いくら慈愛に満ちた心で
相手にかけた善意であっても
行為としての価値がハッキリしないと
 
結果的に迷惑になる場合が多いです
人の感情を振り回すだけになります
 
振り回して、何がしたいのか
そこに価値が見えていなければ
自己満足だと思われます
 
ですから、恩をかけて恩を返させて
 
自分の成長を止めている場合があります
相手の成長を止めてしまう場合もあります
 
善意はそれだけではブレやすいのです
 
倫理とかマナーを考えると
負担に感じてしまうことがあります
まるで負債を返そうとして恩を返す気持ちに
なることがあります
 
それは世界観が自分の生き方と一致していないからです
この世界が自分の生きる世界だと、どこかで思っていないんです
 
どんなに一般的にはめちゃくちゃでも
どんなに親の期待を裏切っても
恩を返すことができる生き方があります
 
それは自分の使命を知り、それに全ての価値を見出す生き方です
 
自分の辻褄を超えた価値で
辻褄が合うことが恩です
 
使命に対して嘘をつかないことです
 
それは無理をしなくても
とってつけなくても
人の使命を尊重し、自然と人の大切にしてきた価値を守ることになります
慈愛を感じさせる接し方になります
 
親がしてくれたことの
出来事、事実、表面ではなくて
もっと本質で応えること
です
 
何を実現したかったのか
何を伝えたかったのか
その奥深いところを受け止めることです
 
恩返しすることと人生の意義とをつなげる価値観を持って
その人生の目的を遂行すること
 
だから石に刻みつけるのです
 
 
とってつけたようなお返しではなくて
ブレない本物になります
 
 
それが本当の倫理ではないでしょうか
 
 
今日もお読みいただきありがとうございます