copywriter-住職’s blog

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ビジョン経営の先駆

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j・F・ケネディ大統領やビル・クリントン大統領にとって
日本で一番尊敬する政治家として名前が上がるのは
上杉鷹山さんです
 
確かに米沢藩の財政を立て直した有名人ではありますが、
アメリカの大統領が知っていた理由はどこにあるかというと
内村鑑三さんが著した代表的日本人という著作によってでした。
ジーザスとジャパンという二つのJの間に
自らの内向的思考を深めていた内村鑑三さんは
日本人としての自分と、キリスト教ととしての自分を見比べて
この両者を出会わせたのは何か、自分の使命は何かという問いにフォーカスしていきます。
日本人の生活信条の中には、キリスト教徒のそれに劣らないものがある
と示したかったところに、
上杉鷹山さんの藩政改革を国際社会に強く広める動機が生まれました。
 
 何人もの藤樹が私どもの教師であり、何人もの鷹山が私どもの封建領主であり、何人もの尊徳が私どもの農業指導者であり、また、何人もの西郷が私どもの政治家でありました。その人々により、召されてナザレの神の人にひれふす前の私が、形づくられていたのであります。
 
大きく評価できるところには、意識改革があります
竹俣当綱さんや莅戸善政さんを抜擢して
具体的に上杉鷹山さんが行った改革は
下級武士に荒れた土地を開墾させました。
当時は武士は農業に携わらないのが常識でしたが、自ら率先して
開墾しました。
 
稲作ばかりではなく、漆や楮、桑、紅花などの栽培を奨励したり
上杉謙信以来青苧にも再び着目。
山野、特に人家近くに生えるイラクサ科の多年草で、雑草扱いされていますが
 

江戸時代には最上川舟運で各地へ運ばれ、奈良晒や小千谷縮など、高級織物の糸として、

武士の裃や富裕階級の単衣などに使われていました。
指で紡いだ青苧の糸で織り、雪ざらしをして漂白する。
大規模な植林計画をして農民だけでなく藩士にも自宅の庭で作物を植えて育てることを命じました。

自分自身も城内で栽培します。育てることに留まらず、他藩から技術者を招きます。
藩士の家族も総動員させることで、武士の妻も老人も子供にも
漆の実からロウソクを、楮の皮を剥ぎ和紙を、紅花の花から染料を、桑の葉で蚕を飼い生糸を紡いで
絹織物を作ることを提案して、実施させました。
 
そして、かてものを発布しました
かてものとは、山野にある食べ物を見つけるための辞典です。
穀物と混ぜたりあるいはその代用品として食用に用いることができる
草木果実の80種類の特徴とその調理法について書かれています。
 
餓死する時って、栄養失調だけではなくて、野生の植物による中毒が多いです。
それによって脱水症状になったり。
そんな野草などの加工処理も大切な生きる智慧でした。
それから、備蓄や運用などの資源の使い方、ビジネス教科書のような知識書としての
役割も担っていました。
無い中で、どうやって積み立てるかなどです。興譲館
 
興譲館というフリースクールも作りました
武士だけではなく、政治家やビジネスマン、医師を生み出してきました。
 
身分に囚われずに、個々人に役割を与えて
資源の最大限の収益化を図った人として
意識改革の情熱はみなさんよくご存知と思います。
 
果たすために送られた使命の価値、によって自分の価値を知る
 
こういう思想は日本が日本を境界国としての小国にする
という世界における日本の役割を見てとっていた
内村鑑三さんと通じるものがありました。
 
天災、疫病、産業構造の変化、人口の伸び悩み、
幕府に命じられる土木工事や勤務外労働などの無茶ぶり
 
藩の予算の6倍ほどの借金を抱えていたのは
ひとり米沢藩だけではありませんでしたが、
 
困窮の原因には直江兼続さんたち先輩の主張などが
幕府から睨まれていたからとも言えます。
120万石から15万石にまで減っていたんですよね
 
 
しかし、上杉鷹山さんが普通の改革者と違うところは
そういう負の遺産を残した先輩を恨むのではなくて
もっと尊敬することによって改革をなしたところでした。
 
 
そのためには、幕府の御用商人との関係改善もしました。
 
普通なら、どうでしょう
合理化という言葉で改善します。
コストを増大させた先輩を批判して、
コストカットだとか言って、業績不振の部署を切り捨てることを選択します。
 
米沢藩はそもそも武士が多かったんです
そして、クビにしませんでした
藩がその分を背負っていたのです。
 
普通は武士を減らせば
というところから着手すると思います。
 
逆でした
領民の理解と下級武士の意識改革から
改革の火を移すというビジョン経営を行ったところです。
 
全員を生かそうとしました
 
これからの時代のビジョン経営を
世界における日本という視野で既に構想している人がいます。
 
 
 
今日もお読みいただきありがとうござます
J
・F・ケネディアメリカ大統領やビル・クリントン元大統領J・F・ケネディアメリカ大統領やビル・クリントン元大統領