copywriter-住職’s blog

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ホムンクルスという破壊者

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ペンフィールドさんのホムンクルスをご存知でしょうか
カナダの脳神経外科医であるペンフィールドさんは
僕たちの大脳は
感覚器官からの刺激を受け取ったり、
運動をさせたりしています
 
大脳のどの箇所が肉体のどの部分に対応しているかを
電気刺激を用いて調べました
 
面白いのは
 
大脳にとって、対応領域の割合の大きさは
実際の僕たちの体の割合とは違うということが
明らかになりました
 
この写真の通り、
僕たちの大脳にとって上部が足
そして手
下部が顔や唇、喉などの機関
とが対応しているそうです
 
大きな手と目と唇
舌、鼻、耳
これが僕たちの大脳が受け取っている
信号の大部分を占めている
そんな小人として
僕たちの大脳は僕たちを自己認識していると
言えるかも知れません
 
この小人が僕たちの頭の中に住んでいて
実際の身体という機関全体を動かしている
そんなイメージをさせてきたのが
錬金術師が描いた人間観
ホムンクルスと酷似していました
 
今ではこの小人像は
ペンフィールドホムンクルスと呼ばれています
 
これからのホムンクルスさんは
どんな姿になるのでしょうか
 
過去数千年にわたる人間の技術進化は、
まさに人間の機能および感覚を持続的に拡張することで起こってきた
 
この技術進化とは
感覚による
既存の環境や産業や文化の破壊であることをテーマにしている本が
破壊
DISRUPTION
です
消費者にとってより利便性高く拡大するイノベーションを起こし
新たな産業を創造するためならば
 
破壊が許されます
 
人間の進化は常にこの破壊の連続であり、
破壊者の競争の歴史であり、
破壊に抗うことはできないという
シンプルな視点を提示します
 
人類にとって
様々な社会の破壊とは
主に3つの分野の技術革新がテーマになっています
 
それは
エネルギー
モビリティー
インフォメーション
です
 
面白いことに
生物の分類と同じです
エネルギーは
生物の動力でもあり
蒸気機関の様に
多くの人間が集まった仕事量でもあります
 
植物から動物との違いは
生物の動力に
モビリティーが加わったものですね
 
そして、魚類から人間へと
インフォメーションを使いこなして来たのです
 
その流れは
三つの技術進化はそれぞれが並列しているのではなく、むしろ「エネルギー」技術の進化を第一の源として、「インフォメーション」技術と「モビリティ」技術の真価が引き起こされる
ことと同じです
 
「インフォメーション」技術の進化とは、人間のコミュニケーションを行う機能、すなわち情報を認知するための目と耳、情報を伝えるために言葉を発する口、表情を示す顔や目、これらの拡張ということができる。
 ここで言う「インフォメーション」(=情報)には単純な視聴覚など、あらゆる生物が認知伝達するような情報に加え、人間ならではの概念情報も含まれる。そして、これらの認知伝達を可能にする技術には、絵画や紙に書かれた文字のようなアナログ技術によるものと、コンピューターやインターネットなどのデジタル技術によるものがある。
 具体的には、洞穴に書かれた絵画は、一人の人間が目にしたものや、そのときの感情を記録して他者に伝えることを可能にし、紙に書かれた数字は特定の価値を概念として伝える貨幣となり、商取引を支えた。
 コンピューターは取得した情報を人間の脳に代わってより高速に処理を行い、インターネットは情報の伝達路としてリアルタイムに世界中の人々を結びつけることで、個々人が等しく世界中に向けて情報を受発信することを可能にした。
 そして、ブロックチェーンは、金融取引を含むあらゆる取引(これは概念情報を含む情報の認知伝達だ)に参加するすべての取引主体がお互いに対等な関係を維持しながら、中央集権的な機関に頼らずとも、信用を担保することを可能にした。
 
生物の進化にはブレイクスルーがありましツァ
それは5億年ほど前で
カンブリア大爆発と呼ばれています
 
それは眼に相当する器官が
地球上の生物に見られる様になった時期と言われています
 
眼を持った生物は
それまでの地球環境に対して
ディスラプション、破壊を引き起こしたのです
 
技術で言えば
画像認識技術
 
コンピュータのグラフィックス処理や
演算処理の高速化を主な目的とするGPUを開発し販売する
エヌビディアの急激な成長が
対応していると指摘します
 
現在は第二次カンブリア大爆発と見立てて
圧倒的な感覚器官の進化が
地球全体に起こり
その変化に対応できるかどうかで
僕たちの存在価値が決まっていく
 
それが破壊者ディスラプターの関心事です
 
グーグルの使命は
世界中の情報を整理し
世界中の人々がアクセスできて使える様に
することです
 
という様な人間の企業ミッション化とは
案外古典的な生物進化によるものなのかも知れません
 
僕たちのアイデンティティーを考える上で
ホムンクルスさんの存在は
多くの哲学者によって議論されて来ました
 
デカルトの劇場で僕たちが見せられ続けるものは
一言で言うと破壊なのです
 
 
今日もお読みいただきありがとうございます