copywriter-住職’s blog

copywriterをやっている住職のブログです。

アルゴリズム

 

 

f:id:copywriter-jyuusyoku:20171212090801p:plain

今日はビジネスの本を紹介する日です
クリストファー・スタイナーさんの書いた
アルゴリズムが世界を支配する
という本です

アルゴリズムとは、一言で言えば
利用者を特定の解答やアウトプットへ導く指図書のことです。

あなたが何かの状況下で、最適で正しい答えを求めた時、
必ず要求に応えてくれる計算式です。

世界は一つの答えに向けて、急速に変貌している
と感じられることはありませんか?

グーグルや、翻訳ソフト、アプリケーション
精密機械の操作がスラスラすすんでいるとき、
それは「アルゴリズム」が機能しているという表現をします。
それは、ショッピング、エンターテイメント、医療、金融、保険など
ありとあらゆる世界は、このアルゴリズムによって現在進行形で再編されています。


なぜアルゴリズムが世界を支配するかというと
それが労働の極致だからです。
人間より早く、コストが安く、間違えない

そんな計算式は、創造性がないじゃないか
と馬鹿にされてきました。
たとえば、映画を作れないでしょう?と言われます。
もちろんアルゴリズムが実際に取り組むのは、人間が脚本を読み、何百もの異なる要素に基づいて評価した報告書、つまりストーリー設定、主役のタイプ、脚本中の道徳的ジレンマ、感情がどう揺さぶられるか、脇役の設定、エンディング、恋愛話などの要素をインプットした後でです。
せいぜい興行してみて、赤字を出さないかどうかの妥当な評価ができるくらいだろうと思いますよね。
芸術や革新、今までにない事業戦略、独創性や、魂に響く鼓動とは縁がないと思われています。

しかし、脳科学によって右脳の働きが解明され、
認知心理学によって潜在意識による長時間に渡る反復した思考によって複雑な感情を生み出している経緯が明らかになってきた今日、
音楽という一番感性的と言われる業界も、アルゴリズムに創造性の評価を期待しています。
かつては一流のセンスを持った業界人にしかわからなかった判断について
このcdは当たるか当たらないか。についてさえです。

アルゴリズムは数学の力の権化です。
音楽と音の背後にある科学的原理を組み込めば、
たとえば音はトーンによってできていますが、
音楽のトーンは周波数と振幅によって測定します。
トーンの周波数は音程に関係し、
振幅は音量に関係します。そしてトーンの組み合わせがコードを生み出しています。
あるコードの数学関数を得るためには、そこに含まれているトーンの関数を足していきます。
トーンの周波数と振幅は、フーリエ級数を使用すると、
正弦関数と余弦関数で数学的にモデル化できます。

フーリエ変換や数学の関数をどれだけ盛り込めるか、
そのバリエーションに応じて、アルゴリズムもより現実を写実するのです。


アルゴリズムは人間の考えてきた数学の歴史です。
ステマチック、オートマチックな計算手法を現してきました。
一番古くは古代エジプトあたりにもみられます。
何トンという穀物を平等に分配するには?
という問題を解いてきました。

9世紀のペルシアで活躍した数学者にして哲学者
アル=フワーリズミーラテン語表記が
アルゴリズムと呼ばれるようになったそうです。

人間の思考は単純なイエスとノーの積み重ねによって出来上がっている
という仮定から、
この思考は最初のパーソナルコンピューターの出現まで
数学者によって考え続けられていました。
ライプニッツは、将来の人間の論理や思考をユニバーサルな論理計算の枠組みによって
秩序立てる構想を持っていました。
議論や紛争、意見の不一致などのあらゆる答えは、
大きな声で議論したり、感情を高ぶらせなくても
お互いに紙と鉛筆を手にテーブルにつき、論理に従って計算すれば済むという未来まで
彼は想定していました。

19世紀の数学者ジョージ・ブールに至っては、
我々の意思決定の要素を最小限にまで分析しました。
if,and,or,not
この組み合わせで日常の思考は成り立っています。合理性の内部構造です。
無意識にしている思考の内部構造は、
ソフトウェアの開発の中心に立つことになりました。

僕たちは、自分の脳と人類、先祖の歴史を
外部化することによってテクノロジーを発達させてきました。

蚕は糸を履いて、自らを縛る
という中国の諺があります。

信念を確立するためにそれは用いられるか
それとも自由を縛るためにそれは用いられるか
それは用いる主体にかかっているといえるでしょう。

今日もお読みいただきありがとうございます

仙人さん最後のビジネスモデル