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殺すテクニック

殺すテクニック

殺すテクニック

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殺すテクニック


今日はブックレビューの日です
今日は殺すテクニックという本です


これはどの分野にでも言えることですが、
最近の書籍の素晴らしいところは、
これまでには想像もつかなかった世界観を読者に提示する着眼点と、
近く隣にある領域に言及したり、
まったく関係ないと思われている言語領域とのブリッジになろうとしう野心に溢れている点です。
文章とくに一冊の本を書き上げる時に必要なのは、とにもかくにも野心
この一冊で世界が変わってしまうくらいのインパクトを圧倒的な説得力で提示するということかもしれません。
そういう意味では、コピーライティングの技術を磨き、理解を深めていくということが、
どの著者にも意識づけられているといっていいでしょう。
そしてもちろん、読者をワンランク上の現実認識と、現代を生きる為の活力とも言えるような経済活動の向上に質する愛情を感じさせるものです。
僕は学生時代から長らく関心を持ち続けている領域があります。
それは軍事一般についてです。

戦争の世界史について関心があるというと、
なんか危険思想家ですね、マニアックですね
とか言われてしまいそうですが、

別に戦争を賛美したり鉄砲を撃ちたいというのではなくて、
戦争を克服しないと平和は訪れないという
とてもシンプルな考え方をしているからです。

戦争とか人を殺すとか、とても特別なことと感じられるのが今の日本の価値観だと思いますが、
それは近代はコントロールされてた世界で、
戦争とは銃の暴発のようにアウトオブコントロールであると思われているからではないでしょうか。

今日の戦争は経済のなかに組み込まれています。
戦争とはごく単純な消費行為の一類型にすぎません。
人の命もそうですが、資源や環境、物資やお金、
備蓄や投資、技術と開発、医療と生産

意外に聞こえるかもしれませんが、
古代的な意味では、近代では戦争は発生していないんですね。

人間のこれまでの経済活動をも殺しの歴史に見立てることによって
現代の最大産業である
情報テクノロジーと医療がなぜ発展したのか
その内容を問う本が、殺すテクニックなのです。

ですから、タイトルにびっくりしてこの本を手にとった人は、内容が違うのにもう一度驚かれるでしょうね。

相手に勝利するために、自軍の損害を可能な限り抑えたり、自軍を強くするなどの努力
最小限によって最大限の効果効率をあげていく生産性の追求
生きるために、今ある資源をどうやって活用し、あるいは既成概念を根本的に入れ替えてしまったか。

長い狩猟時代の人間の、本能的に研ぎ澄まされた感覚がよみがえるものとして
教育にも取り入れられているもの
それが戦争です。

よりよき生の追求の極致にあるものが
相手の死であるという前提に立っている
この延長が利己主義だとするならば
たとえば無自覚で、無関係と決め込んでいる現代人は、今もまさに戦争して殺すテクニックの真っ只中に生きていると言えるのです。


教育とは殺すテクニックのなかで生き残ることです。
教育関係者のみならず、
医学生看護学生、救急医療分野や、海外医療協力の医療従事者はもちろんのこと
経済的教養の書と思っての一読をお勧めします

仙人さん最後のビジネスモデル

今日もお読みいただきありがとうございます。