目に見えない資本主義 ブックレビュー

5月23日

今日はブックレビューの日です

目に見えない資本主義

音声はこちらから↓

 

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ダボス会議などの世界経済フォーラムの国際アドバイザーなど
国際的な場での経営アドバイザーを歴任し、
過去10年間には702社の異業種企業とともに20のコンソーシアムを設立、運営してきた実績をお持ちです。

著者の田坂氏には、お会いしたことがあります。

あるイベントでの90分ほどの講演に立ち会ったのですが、
参加者に講演のレジュメを配った後で
「私の話している間は、レジュメをみないでください」
と言って話し始めました。
「ここにいらっしゃる皆さんと、一人一人の会話をしているつもりでお話ししています。
ですから、皆さんも私と対面している心構えで聞いてください」ということのようでした。
そんな登壇者にお目にかかったのは初めてで、印象深かったことを覚えています。


さて、こちらの著書ですが、経営学を論じていながら切り口が独特で斬新です。
田坂氏本人が、工学博士であり、哲学についての深い洞察をお持ちであることから、
経営者に響く経営者目線ではない話しができるのでしょう。

CSRという言葉を聞いたことがありますか?
Corporate Social Responsibility
企業の社会的責任というこの言葉は、2001年のエンロン社やワールドコム社の事件を契機として生まれた、世界的な標語です。
世界の潮流はISO(国際標準化機構)などの浸透に見られるように、
正当な利潤追求、サービスの信頼性、そして企業の社会的責任へとシフトしてきています。

あらゆる価値が経済活動に集約される今日、経済は一個の生命体としての動きをするようになりました。
文化人類学者のグレゴリー・ベイトソンは「複雑なものには、生命が宿る」という洞察は、複雑系科学という学問を打ち立てる基礎になりました。
この複雑系科学Complexity scienceとは、自己組織化、創発、生態系の形成、相互進化、バタフライ効果
という問題のシステム化を扱います。

ケインズによって放任主義が断ち切られた後の世界経済は、管理の方法を高めてきました。
しかし、ともするとこの人為的な管理は、機械的な、非生命的な価値観を前提としており、
それが生み出したのが、金融工学という怪物だったといえます。

グローバル資本主義が引き起こした経済危機
人間が阻害されるような閉塞的経済運営からの脱却を目指して、世界経済はシフトしているのです。
それだけ、世界経済が連続的になり、相互関係的に影響を及ぼし会っていることが、自明のこととして観測されるのは、
生命体としての進化を前提とすることで可能になりました。

 

これから資本主義に何が起こるのか
という問いに、一番聞きたい形で答えてくれたのが、ある宗教家だったと著者は語ります。
ジム・ウォリス アメリカのキリスト教左派の牧師です。
彼は
イギリスのブレア前首相、イスラエルのペレス大統領らが集っているパネルディスカッションで
こう語ったそうです。
  毎朝、テレビをつけると、CNNのニュースがながれ誰もがこういっている
「この危機はいつ終わるのか」
しかし、私はこれは問いの立て方が間違っていると思う。
我々が問うべきは別の問題ではないか
「この危機は、我々をどう変えるのか」
この問いをこそ問うべきであろう
この危機は、いずれ終わる
しかしこの危機が終わった時、もし我々が何も変わらなかったのであれば
この危機の中で多くの人が味わった苦しみは
すべてが無駄であったということになる


従来のミクロな経営的立場からではなく、世界潮流とマクロという視点から、
一事業主として、これからの資本主義をどのように予測し、波に乗っていけるか
世界経済危機を超えて誕生する新たな資本主義 を説いたのが本書です。

目に見えない資本とは、従来の経済学では扱えない知識資本のことです。
貨幣やインフラという目に見える資本に対して、経済学はその理論を発達させてきました。
しかし、知識、関係、信頼、評判、文化という資本は、3つの特性ゆえに同一の土壌で理論化できません
「所有できない」
「自然に増える」
「形態が変わる」
というものです。

貨幣の流れだけを見ていても、経済はわからない
それよりも、インターネットで起こっていることやトレンドの方が、
経済を的確に把握できるようになってきた今日、
目に見えない資本とは、ますます影響力を持ってきます。

https://www.naturalsuccess.jp/XJrCopywriterSchool/enter/#FslA4T

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